[未知なもの] No.33 そのとき

そのとき、(なぜだろう?)
扉はあいていた

風景は
沈んでは
かすれていった

公園の
小さな空で

掛け軸を水に浮かべて
流れ出してゆく墨を

ただ眺めて

長椅子のように

まっすぐに
膨らんでゆく
パンを

食べて

ぼくらはボールのような形をして
止まっていた。

あるいは、

虹をよむ人も
このどしゃぶりで
もうどこかへ行ってしまったのだろうか?

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