[未知なもの] No.24 尾白川 2009 年 4 月 7 日 火曜日

やわらかくなったりすが
みずにういていた
やまぐるみが
それを
ながめていた


[未知なもの] No.23 冬の終わり 2009 年 3 月 16 日 月曜日

ヴァイオリニストは
なぜ楽器ケースに
くまをつけるのか


[未知なもの] No.22 横断歩道のわたり方 2009 年 3 月 11 日 水曜日

1 信号が赤になるまで待ちます。
2 赤になったら、「赤だ。さあ、わたろう!」とおおきな声で、周りの人を勧誘します。
3 そうこうしているうちに青になるので、わたりましょう。


[未知なもの] No.21 私 2009 年 2 月 18 日 水曜日

私を地上からひき剥がそうとして
私は破れかぶれになる
私を空に投げ上げようとして
私はあらゆる骨を折る
私を殺そうとして
私は息を吹きかえす
私は私を追いかけて
螺旋状に回りつづける
その
半永久運動で
私はうごいている


[未知なもの] No.20 少女と平野 2009 年 2 月 5 日 木曜日

硬い鉛筆で
ちぢれた紙に書き付けながら
(十勝 石狩 信濃 北上…)
少女の頭に
次々とひろがってゆく平野

夕どきの混雑した電車のなか
硬い鉛筆で
ちぢれた紙に書き付けながら
私たちには
夢中になれる
真白な地図がない

(十勝 石狩 信濃 北上…)
電車は川を越える
次の駅で
私たちは各駅停車に乗り換えた


[未知なもの] No.19 旅1 2009 年 1 月 22 日 木曜日

いつもの駅で、
私は降りることができなかった。
ほかに行くあてがあるわけではない。
ただ、降りることができなかったのだ。
「アザミの花とつきぬける大空」。
(もういっぺん、いってみろ…)
私たちには神話が、
物語が必要なのだ。
良質の虚構が。
現実の背後に無限にひろがる、想像力の海へ、僕らはなぜ向かおうとしないのか?
(もういっぺん、いってみろ…)
終点で降りる。
そこで待っているものはなにもない。


[未知なもの] N0.18 無題 2008 年 12 月 30 日 火曜日

亀を飼っていた
いまでも亀を飼っている
あつい・・・
もう夏だ


[未知なもの] No.17 一年を振りかぶって 2008 年 12 月 29 日 月曜日

一年を振りかぶってぇ~、
なげたっ
うった!
たかい、
のびる、
ホームラン!


[未知なもの] No.16 無題 2008 年 12 月 7 日 日曜日

黒ごまが
世界記録に
とどかない


[未知なもの] No.15 そらを飛んでいるときは 2008 年 12 月 1 日 月曜日

しずかに忘れ去られてゆくものが
永い時のトンネルをぬけて
あたらしく生まれることがある
ジャカルタ行きの飛行機のうえで
わたしはそんなことをかんがえていた

ひろがってゆくからだ
ぶちぶちの
くらげのように

わたしは知らないのかもしれない
わたしはいない
あなたがいて
わたしのいない世界だけが
どこまでもあかるく
つづいてゆくということを



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