[未知なもの] No.20 少女と平野 2009 年 2 月 5 日 木曜日

硬い鉛筆で
ちぢれた紙に書き付けながら
(十勝 石狩 信濃 北上…)
少女の頭に
次々とひろがってゆく平野

夕どきの混雑した電車のなか
硬い鉛筆で
ちぢれた紙に書き付けながら
私たちには
夢中になれる
真白な地図がない

(十勝 石狩 信濃 北上…)
電車は川を越える
次の駅で
私たちは各駅停車に乗り換えた


[未知なもの] No.19 旅1 2009 年 1 月 22 日 木曜日

いつもの駅で、
私は降りることができなかった。
ほかに行くあてがあるわけではない。
ただ、降りることができなかったのだ。
「アザミの花とつきぬける大空」。
(もういっぺん、いってみろ…)
私たちには神話が、
物語が必要なのだ。
良質の虚構が。
現実の背後に無限にひろがる、想像力の海へ、僕らはなぜ向かおうとしないのか?
(もういっぺん、いってみろ…)
終点で降りる。
そこで待っているものはなにもない。


[未知なもの] N0.18 無題 2008 年 12 月 30 日 火曜日

亀を飼っていた
いまでも亀を飼っている
あつい・・・
もう夏だ


[未知なもの] No.17 一年を振りかぶって 2008 年 12 月 29 日 月曜日

一年を振りかぶってぇ~、
なげたっ
うった!
たかい、
のびる、
ホームラン!


[未知なもの] No.16 無題 2008 年 12 月 7 日 日曜日

黒ごまが
世界記録に
とどかない


[未知なもの] No.15 そらを飛んでいるときは 2008 年 12 月 1 日 月曜日

しずかに忘れ去られてゆくものが
永い時のトンネルをぬけて
あたらしく生まれることがある
ジャカルタ行きの飛行機のうえで
わたしはそんなことをかんがえていた

ひろがってゆくからだ
ぶちぶちの
くらげのように

わたしは知らないのかもしれない
わたしはいない
あなたがいて
わたしのいない世界だけが
どこまでもあかるく
つづいてゆくということを


[未知なもの] No.14 無題 2008 年 11 月 14 日 金曜日

今度の土曜日、
紅葉を
見に行こうよう


[未知なもの] No.13 おく しお 2008 年 11 月 11 日 火曜日


結晶
なとら なとり
小豆 あずけた あげまんじゅ

大福
小学校
かつら かついで 初鰹
こんど またこんど
といって またこんど
美味美味
まんじゅしゃげ
そうれ、
そうしてあんたは羽根を打つ

おく しお


[未知なもの] No.12 生姜 2008 年 11 月 10 日 月曜日

通りを歩いていたら
道ばたに生姜が落ちていた。
この街はわたしらに、
どんな鍋を
ふるまおうというのか。
首筋をこがらしがふきぬける
もう秋だ…


[未知なもの] No.11 長葱再び 2008 年 11 月 6 日 木曜日

長葱は好きだ。
だが、
長葱に一生を捧げるわけにはいかない。



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